警備員指導教育責任者2号業務
憲法(基本的人権)
◎ 序論
警備業務の特殊性から、基本的人権と極めて密接な関わりを有している。
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- 他人の権利、自由を侵害する等の行き過ぎや不当な行為を伴いやすい。
- 委託者と第三者との複雑多様な利害関係の中でのちょっとした不手際が、他人の権利、自由の侵害につながる。
○ 警備員は、警備業法第15条の基本原則を踏まえた適正な業務の実施に努める。
※ 警備業法第15条
「警備業者及び警備員は、警備業務を行うに当たっては、この法律により特別に権限を与えられているものでないことに留意するとともに、他人の権利及び自由を侵害し、又は個人若しくは団体の正当な活動に干渉してはならない。」
◎ 基本的人権の意義と性格
○ 基本的人権の意義と種類
「基本的人権」
・人間が生まれながらに持っていると考えられる権利
・人間が人間として生活していくうえにおいて、当然認められるべき基本的権利
*具体的に固定されたものではなく、歴史的に形成発展している。
種類(教本メモ)
「自由権」
・初期において、基本的人権の内容の中心をなすもの。
・アメリカ独立宣言、フランス人権宣言のような18世紀的天賦人権思想に基づき形成。
・思想の自由、言論の自由、信教の自由等、各種の自由が国家権力にみだりに侵されない保障。
「参政権」
・自由権の保障を完全にするためには、国民が自ら直接又は間接に国政に関与することが必要。
・そのために、これが要求され、基本的人権に含まれるようになった。
「社会権」
・自由権を形式的に尊重するのみでは、貧しい人は人間らしい生活もできず、自由とは「貧困の自由」にほかならない。
・国民の真の幸福が期待できなくなる。
・自由権の実質的な裏付け。
・国民の生活を安定させるために、国家の積極的な援護活動を請求するこれが、基本的人権に含まれるようになった。
*My.memo 種類
☆その1
①自由権
法律に反しない限り国民の自由が保障されていること。
表現の自由、思想の自由、宗教の自由。
②社会権
人間らしい生活を国が保障する権利。
人間らしい権利とは、教育を受ける権利や健康で文化的な最低限度の生活を営む権利(生存権)などを指す。
③平等権
すべての日本国民は法の下の平等であって、性別や人種・思想によって差別を受けることのない権利を持っている。この権利のことを平等権と言う。
④参政権
国民が直接、または政治家を通じて間接的に政治に参加する権利のこと。
選挙権と被選挙権。
⑤請求権
基本的人権がふみにじられたときに、その救済を求める権利のこと。
具体的には、裁判を受ける権利、無罪なのに間違って逮捕されたときに国に賠償を求めることができる権利。
☆その2
①平等権
・自由権・社会権・参政権の根幹となる、共通した権利。
・憲法13、14、24条に規定。
・男女の性別や、人種、国籍、家柄などで差別されない。
・合理的な差別は認められている。(運転免許取得の年齢制限、男女の身体上の違で分別、外国人参政権は認められていないなど)
②自由権
・憲法18~23、29、31、33~39条に規定。
・身体の自由、奴隷的拘束を受けたり、強制労働をさせられない。
・精神の自由、考える事(思想)や良心が守られる。
・経済活動の自由、お金を稼ぎ買った財産が守られる財産権
③社会権
・憲法25~28条に規定。
・生存権、教育を受ける権利、労働基本権など。
④参政権
・憲法15、43、44、79、93、95、96条に規定。
・選挙権は、選挙に行って立候補者の中から選ぶ権利。
・被選挙権は、選挙に立候補する権利。
⑤受益権(請求権)
・憲法16、17、32、40条に規定。
・逮捕された場合でも、裁判を受けられる権利。
・国の政策や怠慢により損害を受けた場合に、損害賠償を請求する権利。
・基本的人権が侵害された時に、国に要求する権利。
調べて書き出せば膨大な文章量になりそうでキリがありませんのでこの辺で。。。
*出典
・e-Govポータル (https://www.e-gov.go.jp)
・e-Gov法令検索、日本国憲法をもとに編集
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