スポンサーリンク

現場保存の意義及び実施上の留意点(交通2級)

交通誘導警備業務2級検定項目
(平成30年版)

Ⅳ. その他事故の発生時における応急の措置を行うため必要な事項に関する専門的な知識

◎現場保存の意義及び実施上の留意点

○現場保存の意義
・警備員は、犯罪や事故の現場を発見、または事件の発生についての連絡を受けたりすることがある。
・警備員は、速やかに消防や警察に通報する。
・現場をそのままの状態で保存して、到着した警察官に引き継ぐ。
・「警備員の行う現場保存」とは、犯罪や事故の現場をそのままの状態で保存して、警察官の採証活動に協力する活動である。
・時間の経過によって資料が破損又は滅失したり、関係者(被害者、発見者、その他の立入者)によって、現場が変更又は破壊されるおそれもあるので、十分留意して現場保存に当たる。
・二次的な事故の発生にも注意する。

○保存の要領と留意事項
*保存範囲の確保
・現場を中心に、できる限り広い範囲を保存。
・現場保存範囲の外側に立ち、二次災害と受傷事故の防止を警戒する。
・現場保存範囲への立ち入りは、関係者であっても控えてもらう。

*現場の状況、証拠品等に対する留意点
・保存現場内すべての物に手を触れない。
・保存現場内すべての物の位置を変更しない。

*その他の留意点
・発見者や目撃者がいる場合は、警察官への引継ぎに協力してもらえるように依頼する。
・事件や事故によって負傷者が発生した場合は、応急手当を行うとともに、できる限り事情を聴いてみる。
・犯罪現場で、自らが知り得た犯罪にかかわる事については、捜査機関以外の第三者に漏らさない。
・やじ馬が集まり騒然とした雰囲気になることもあるので、冷静な行動を保ち周囲に巻き込まれないようにする。

☆警備員としては以上のような現場に遭遇した場合にはそれなりの行動を求められますが、あくまでも警備員は一般私人となんら変わりはないことを念頭に置き、特別な権限があるような行動を取らないことを心がけなけらばなりません、警備業法第15条を忘れずに。

☆必ず、現場管理者、警備隊本部や施設管理者に連絡し指示を仰ぐこと、組織の一員であることを忘れずに。

(警備業務実施の基本原則)
第十五条  警備業者及び警備員は、警備業務を行うに当たつては、この法律により特別に権限を与えられているものでないことに留意するとともに、他人の権利及び自由を侵害し、又は個人若しくは団体の正当な活動に干渉してはならない。

☆夜勤の施設警備業務時の事件や事故であれば警備員単独で行動しなければならないものと思われますが、日中、夜間に関わらず交通誘導の場合、警備員単独でこういった状況に対処することはかなり少ないものと思われます。自らの知識を活かし、周囲の関係者と協力しながら最善の措置がとれるよう行動することが大切ではないでしょうか。

コメント