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雑踏警備業務9「整列の方法」(指教責実務)

警備員指導教育責任者2号業務

◎ 整列の方法

① 直進方式
・入場待ちの群集を2列、4列等で整列させる方式。
・幅が広いスペースの場合は、そのスペースを有効に利用しにくい。
・列の横側をロープ等で適切に区画できない場合には、割り込みが多発しやすい。

② 蛇行方式
・入口に向かって縦方向に蛇行させる方式、横方向に蛇行させる方式。
・歩行距離が延びる。
・移動する群集が入口に近づいてからまた遠ざかるという動きが生じる、疲労感を与えやすい。
整列の方法
・列を確保するために、埋込式支柱(スタンション) 等固定式の丈夫な区画機材を用いる。
・支柱を一定の間隔に設置し、ロープの張り方を変更することで、 縦方向と横方向の切り替えや、 群集が多いとき、少ないときの整列方式の変更等が簡単に行える。

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◎ ゲート(入り口)の数と列の関係
・入り口の数と群集の列の数を等しくする。
・滞留場所の幅が十分にある時は、入り口の整数倍の列数で整列させ、入り口の十分手前で入り口の数と同じ列数に収束させる。
○群集の整列が必要と予想される場合は、事前に整列のためのスペースを確保し、そこに参集した群集が先着順に自然と整列できるように準備しておく。
○既に雑然と集合してしまった群集をその後に整列させるような場合には、先頭の位置から整列に必要な一定のスペースを確保した後、そのスペースの後方から徐々に先頭の位置まで誘導するように配慮しなければならない。
○安全な密度を保っている群集であっても、興味をひく対象が出現したときには、一斉に駆け寄るなどして、突発的に危険な過密状態が出現することがある。

◎ 緊急導線の確保
・車椅子や担架が通行するためには最低1.5メートルの幅が必要。
・待ち列の縦の長さが20メートルを超えるような場合には、15~20mごとに分断し、緊急動線として待ち列を横切ることができるように計画する。

◎ 群集の前列規制
・パレード、マラソンなどで、群集を一定のラインから前へ出ないよう規制する場合。
・物理的な規制と心理的な規制の両面から計画する。
*「物理的規制」
・既設のガードレールを利用、規制ライン上にロープ、保安柵、大型のプランター設置、警備員がスクラムを組んで規制。(背面警備体制)
*「心理的規制」
・セフティコーンを並べる、押せば直ぐに緩むことがわかる方法でロープを張る等、一応規制ラインがあることを知らせるという程度の資機材を使用する。
・群集の最前列又は前列から数列をその場に座らせる。
・最前列又は前列から数列の場所に子供や女性に並んでもらう。
・適切な広報が非常に重要な要素。

◎ 警備員の実力行使時の留意事項
・警備員の手のひらやひじで相手を押すことは避ける。
・警備員の背中などで押すようにし、手先が相手に当たるような場合、手の甲側が相手に当たるように配慮。

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