交通誘導警備の統括管理(厚生労働省の能力評価ユニットより)
- 交通誘導警備の責任者として、警備員の統括・管理を行う能力
職務遂行のための基準
◎ レベル3
① 業務の準備・段取り
- 交通誘導場所等の事前調査について、調査のポイントを整理し、その企画立案を行っている。
- 交通誘導警備に関する豊富な経験・実績をもとに、警備計画書及び警備指令書を検証し、その改善提案を行っている。
- 警備員の配置計画を確認し、個々の警備員の能力や気質等に照らして適正な交通誘導警備の実施が難しいと判断した場合には、人員交替等について意見具申を行っている。
- 警察機関等への連絡要領や事故発生時の応急措置、受傷事故の予防対策など、事故を想定した事前訓練を企画・実施している。
- 交通誘導警備に使用する旗、無線機、ヘルメット、反射ベスト、誘導灯等について、点検・保管を徹底し、部下に対して指導を行っている。
② 業務の統括・管理
- 警備計画や警備指令書に即して警備が行われているか確認し、警備員に対して日常的な指示・統制を行っている。
- 急激な天候変化や交通事故等の発生に際し、状況をいち早く確認したうえで、現場レベルの意思決定を適切に行っている。
- 厳しい状況下においても部下を叱咤激励し、的確に動機づけを行いながら警備員の士気を鼓舞している。
- 建築・土木工事現場など複数の警備員の連携が求められる場面において、連携が確実に行われるよう、指揮・監督を徹底している。
- 事故発生時には、警察機関、消防機関等と連携し、問題解決に向けたリーダーシップを発揮している。
- 顧客や周辺住民からの苦情・クレーム等に対し、適正に対応している。
③ 業務の評価・検証
- 交通誘導警備の実施報告書を取りまとめ、契約先の責任者に報告し、要望や改善に向けた対応を協議している。
- 警備業法に基づく各種備付書類を適正に整備し、管理を行っている。
- 自社の交通誘導警備の在り方を検証し、安全やサービス品質の向上のための提案を行っている。
● 必要な知識
1.警備員としてのマナー、基本動作
- 警備員礼式、各個の基本動作及び部隊の基本動作
- 挨拶、応対の心構え、言葉遣いなど
2.交通誘導警備に関する知識
- 駐車場誘導警備(駐車場等のレイアウト、設備配置、機械操作方法(機械式駐車場の場合)、施設利用または関係者の識別など)
- 建築・土木警備(工事内容及び現場周辺の状況(周辺地図、交通量等)、工事現場で使用する特殊車両等(操舵特性等)、工事車両等の遵守義務、施設利用または関係者の識別など)
3.事件、事故、火災、傷病者発生等への対応方法
- 警察機関、消防機関への連絡
- 現場保存、警察官への引き継ぎ方法
- 救急蘇生法、応急手当、負傷者の搬送方法
- 二次災害防止措置など
4.護身術
- 警戒棒を使用しない場合
- 警戒棒、警戒じょう、刺股、非金属性の盾の操作要領
5.交通誘導警備業務用資機材の種類・用途及び設置・点検方法
- 保安用資機材
- その他資機材
6.無線機の使用方法、通話要領
7.車両等の誘導方法
- 基本的心構え
- 合図の種類と基本動作(素手、手旗、大旗、誘導灯、警笛等)
- 交通標識・表示の種類と意味
8.警備指令書の指示内容、申し送り事項の内容
9.主要法令の専門的事項
- 警備業法、憲法(基本的人権)、刑法、刑事訴訟法、遺失物法など
- 主に2号業務に関連する法令
-道路交通法、自動車の保管場所確保等に関する法律など
10.人事労務管理
- 法令知識(労働基準法、労働安全衛生法、労働契約法等)
- 人材育成
- 要員管理
11.苦情・クレーム対応
- 自社の対応方針
- コミュニケーション技術
出典
厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/index.html)
職業能力評価基準について(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/ability_skill/syokunou/index.html)
56_警備業、(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10323.html)選択能力ユニット(警備業務職種)交通誘導警備を加工して作成
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