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韓国ソウルの繁華街、梨泰院(イテウォン)での雑踏事故

韓国ソウルの繁華街、梨泰院(イテウォン)の路地で29日夜に大規模な雑踏事故がありました。人気ドラマ「梨泰院クラス」の舞台となった観光名所で、日本人にも人気の街です。

営業時間などに関する新型コロナウイルス対策の規制が解除されて初めて迎えたハロウィーンで、各所でハロウィーンのイベントが行われていました。

この日梨泰院付近には、数十万人が集まっていたとの推計が伝えられています。現場はダンスクラブや飲食店が並ぶ繁華街にある幅4メートル前後の狭い坂道。

亡くなった人の多くが10代、20代で、密集した若者らが坂の下へ向かって次々に折り重なるように倒れました。

死者数が151人、負傷者が82人。

3年ぶりに本格的にハロウィーンを楽しみたい若者たちでにぎわう中で起きてしまいました。

次代を担う若者たちがたくさん亡くなりました、とても悲しく思います。

亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈りいたします。

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これは、超高密度群集滞留下での群衆雪崩と思われます。

日本においても、「第32回明石市民夏まつり花火大会」で、2001年7月21日、午後8時45分ごろ、会場の大蔵海岸とJR朝霧駅を直結する明石市道朝霧歩道橋上で,超高密度群集滞留下での群衆雪崩による転倒で犠牲者11人,負傷者248人の雑踏事故が発生しています。

◎ 群衆雪崩(ぐんしゅうなだれ)
群衆がさまざまな方向から複雑に力が働いた結果、もみあいが生じ、人々が転倒すること。
力が一方向に加わることで人が次々に倒れる「将棋倒し」とはメカニズムにおいて違いがある。

◎ 将棋倒しと群衆雪崩
① 将棋倒し
・直線形状に一方向に後ろの人が前の人を突き倒す形で群集が次々と転倒する現象。
・群集の密度が3 ~ 5人/㎡程度でも発生する。
③ 群衆雪崩
・群集の密度が10人/㎡程度以上になると発生するといわれている。
・自分で自分を支えきれないほどの過密状態。
・人と人が押し合ったり引き合ったりする力、ショックウェープといわれる人津波現象が発生。
・塊状にあらゆる方向から多数の群集が一気に折り重なるように転倒、将棋倒しよりも重大事故。

この日この付近で雑踏警備が行われていたかは不明ですが、各社のニュースを見る限り、雑踏警備が行われていたという情報は見当たりません。

この付近での、雑踏はある程度予想ができたはず、警察機関が事前になんらかの対策を講じていればもう少しなんとかなったのではないでしょうか。

居酒屋に有名人が来店したことがきっかけであると報道されていましたが、誰か一人の責任ではなく、この街を守っている行政機関の無対応に問題があるように思います。

ハロウィーンと呼ばれる、「主催者の居ない自然発生的なイベント」に対する、なんらかの対応が必要なのかもしれません。

 

追記、1

この投稿を行った後日、警官が配備されていたことがニュースで報じられていました。配置人員は200人程度であること、その範囲はわかりません。

報道では、警察官らを配置したにもかかわらず、150人以上が死亡する事故が発生してしまった。韓国メディアは「安全対策がなく、予見されていた惨事」(東亜日報)などと、対応の不備が指摘されている。

韓国の行政安全相は「憂慮するほど多くの人が集まったわけではない」と釈明している。

 

追記、2

犯罪の抑止や防止のための警察官の配置で、雑踏警備は行われていなかったと、報道で報じられていました。

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