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救急法の意義と重要性

◉救急法の意義と重要性のまとめ

救急法の意義
・「救急蘇生法」とは、傷病者の治療法ではなく医師の手当てを受けるまでの間、病状を悪化させないための一時的手当である。
・負傷者は、必ず医師・救急隊等医療従事者に引き渡か、医師の診察を受けるように促すこと。

救急蘇生法の必要性
☆カーラーの救命曲線
①心臓停止後3分で約50%死亡
②呼吸停止後10分で約50%死亡
③多量出血後30分で約50%死亡
○大出血又は呼吸停止の場合は、救急車の到着を待つことなく、速やかに適切な処置を行うことが重要である。

救急蘇生法の概要
・負傷者の状況の把握を行う
①負傷者の性別、年齢(推定)
②負傷原因の聴取
③反応、呼吸の状態
④その他損傷の程度
⑤出血、顔色、体温
・原則として水平に寝かせて、状況を確認したり手当を行う。
・負傷者に意識がある場合は、本人が最も楽に感じる体位をとる。

反応の確認
・耳元で負傷者の氏名を呼んだり話しかけながら、軽く肩をたたく。体を乱暴にゆすらないこと。
・刺激に敏感な身体の部位(脇の下、大腿部の内側、足の裏)を鉛筆などで軽く線を引くように触れる。
・ひたいの上に冷たいタオルを置く。
・反応がない場合は、頭部に損傷を受けていることがあるから注意をする。

呼吸状態の確認
・約10秒間観察しても呼吸の状態がよく分からない場合は、正常な呼吸はないものと判断する。

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回復体位
・反応のない負傷者を仰向けにしておくと、嘔吐した場合に気道が閉塞されて窒息するおそれがあるので、嘔吐物が自然に流れ出るように負傷者が横を向く姿勢。

上図、出典:消防庁ホームページ(http://www.fdma.go.jp/)救急蘇生法の指針2015市民用(https://www.fdma.go.jp/neuter/topics/kyukyu_sosei/sisin2015.pdf)を加工して作成
①負傷者を横にし自分の側の腕を自分の方に開く。
②負傷者のもう一方の手を体側に引き寄せ、肩と腰を持ちそのまま静かに引き起こす。
③負傷者の上になっている足を約90度に曲げ、体の安定を図る。
④負傷者の上になっている手をあごの下に入れ、頭を後ろに反らしロを下に向けて気道を確保する。
・口は嘔吐物が自然に流れるよう、斜め下に向かせる。

救助者としての心構え
・混雑している場所では、負傷者を二次災害から守るため、まず安全な場所へ移動させる。
・ただ積極的な行動だけではかえって危険である、周辺の誘導や事故現場の状況把握に努め、十分な装備をした救急隊等の到着を待つ。
・やじ馬が集まり救助活動に余計な口出しをする者も出てくるので、警備員は彼らの言葉に惑わされることなく、確信を持って応急処置を行う。

AEDを用いた応急処置の必要性
・AEDとは自動体外式除細動器のことを言います。
A:Automated(自動化された)、
E:External(体外式の)、
D:Defibrillator(除細動器)です。
・心停止には、電気ショックの適応となる「心室細動」と呼ばれる心臓がこまかくふるえることによって、血液を送り出せなくなる不整脈によるものと、適応でないものとがあります。
・心臓の状態をAEDが判断して、自動的に電気ショックが必要かどうかを教えてくれます。
・電気ショックをすることで、心室細動を止めて正しい心臓のリズムに戻します。

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