交通誘導警備業務2級検定項目
(平成30年版)
Ⅲ. 護身用具の使用方法その他の護身の方法に関する専門的な知識
◎徒手の護身術(基本)
◎構え
☆相手の動きにすばやく反応し、次の動きに備える。
①正面の構え
*不審者に対して声かけを行うときなどに使用。
*万が一襲われてもすぐに対応できる体勢。
・基本の姿勢から左足(①)、右足(②)の順で半歩前に進め、両足の間隔は約一足長とする。
・両腕は自然に垂らし、相手を中止する。
・膝は完全に伸ばしきらない。
②右(左)の構え
☆より強く相手に不信感等を感じたときに斜(はす)に構える体勢。
・右の構えは、基本の姿勢から右足を約半歩前に進め、左かかとをやや内側にずらす。
・両腕は自然に垂らし、相手を注視する。
・左の構えは右の構えと左右が逆になる。
◎防御技
☆相手からの攻撃を防ぎ受傷事故を防ぐためのもの。
①体さばき
*後ろさばき(相手が右手で胸部を突いてくることを想定)は、相手の動きに対し反応が遅れたときや、相手との距離が近い、又は後方に下がる場所があるときに行う体さばき。
・正面の構えとなり、右足を左斜め後方に引くと同時に、左足をやや引き付けるようにして体を右に開くとともに、左手刀たなで相手の前腕を打ち払い、突きの軌道をそらし、身構える(身構えたときの左手は胸の高さ、右手は腰に構える)。
◎離脱技
①ひじ寄せ
*相手に片手の手首をつかまれた際、体を回転させながら自分のひじを相手のひじに近づけて離脱する技。
・犯人役(受)、警備員(取)ともに約1メートルの間合に進み寄り、正面の構えとなって向かい合う。
・犯人役は右足を1歩進めると同時に右手で、警備員の左手首をつかむ。
・警備員はつかまれた左手の指を力強く開き指先に力を入れる。
・警備員は手のひらを下に向け前腕を水平にしながら、左足を犯人役の右足先の外側近くに進めると同時に、その足先を軸にして体を右に開き、 左ひじで犯人役の右前腕の外側を押すようにして切り離し身構える。
②片手内回し
*相手に片手の手首をつかまれた際、腕を外側から内側に回転させながら手刀で相手の手首付近を切離し離脱する技。
・犯人役(受)、警備員(取)ともに約1メートルの間合に進み寄り、正面の構えとなって向かい合う。
・犯人役は右足を1歩進めると同時に右手で、警備員の左手首をつかむ。
・警備員はつかまれた左手の五指を力強く開き指先に力を入れる。
・警備員は左足を犯人役の右足外側に大きく踏み出し、つかまれた手を左から右に半円を描くように内側に返すと同時に、左足を軸にして体をに開きながら犯人役の手を手刀で切り離し、身構える。
③片手外回し
*相手に片手の手首をつかまれた際腕を内側から外側に回転させながら手刀で相手の手首付近を切り離し離脱する技。
・犯人役(受)、警備員(取)ともに約1メートルの間合に進み寄り、正面の構えとなって向かい合う。
・犯人役は右足を1歩進めると同時に右手で、警備員の左手首をつかむ。
・警備員はつかまれた左手の五指を力強く開き指先に力を入れる。
・警備員はつかまれた手を右から左に半円を描くように外に回す。左足を犯人役の右足の横付近に一歩踏み込むと同時に振り下ろし相手の手を切り離し左足を軸にして体を右に開き身構える。
④突き離し
*相手に前えり付近をつかまれそうになった際、相手の手を払いながら後方に突き離し離脱する技。
・犯人役(受)、警備員(取)ともに約1メートルの間合に進み寄り、正面の構えとなって向かい合う。
・犯人役は右足を1歩進めると同時に右手で警備員の前えりをつかもうとする。
・警備員は前えりをつかもうとする犯人役の右腕を左手で内から外に払うと同時に、右手の指先を上に向けた状態でその手のひらを犯人役のあごに当て、右足を踏み出しながら、真後ろに突き離し、左足を一歩後退しながら右足を引きつけ身構える。
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