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現場保存の方法2(指教責基本)

警備員指導教育責任者2号業務

○現場保存要領とその留意事項
・現場保存活動は、毅然とした態度と説得、冷静な判断力と機敏な行動、関係者の協力などが必要である。

〇現場保存の実施とその要領
1,現場保存の範囲の確保
・犯罪の行われた地点、部屋などを確保、現場に通じる通路を確保する。
・できる限り広い範囲にわたって立ち入らないように関係者などに呼びかける。
・立ち入り制限線を設定し、ロープなどで区画する。
・ビルなどの構造物の中では、現場に通ずる廊下、現場のある階の廊下の通行を制限する。
・倉庫その他の生産ラインにおいては、現場に通ずる作業全体について流入、流出を遮断する。

2,立入制限の実施
・現場保存の範囲から、すべての人を速やかに立ち退かせる。
・現場保存範囲の地域内にいる従業員、来訪者等は別室に退去させるか適当な場所に集める。
・立入制限線を越えて再び現場に戻ろうとする者などの立入をとめさせる。
・建物、事業所の管理権を持つ者も、警察官臨場前の立入は極カ控えてもらう。やむを得ない場合は、必ず同行して現場内の行為に注意し、その行動範囲については正確に記録しておく。
・立入制限の前後、現場で行動した人の氏名、時間、その行動範囲を明らかにして記録しておく。

3,現場の状況、証拠品等に対する留意点
・現場のすべての物に手を触れない。
・現場に置いてある物の位置を変更しない。さらに、扉、窓カーテン等の開閉位置を変更しない。
・自分の行動する経路は一定にして、現場をうろつかない。
・キャビネット、ロッカー、机の引き出しの開閉位置をかえない。
・床面の散乱状態の位置を変えない。
・現場の電話機、スリッパ、便所など使用しない。
・現場に煙草の吸殻や紙くずなどを捨てたり、たんやつばを吐いたりしない。
・屋外に血こんやタイヤこんなどがあり、雨で流失のおそれがあるときは、パケツやビニールなど、手に入るものでこん跡を変形させないように覆いをする。

4,発見者、目撃者の確保等
・発見者、目撃者は、事件の有力な参考人である。極力立ち去らないように要請する。要請に応じてもらえない場合は、必ず住所、氏名、連絡用の電話番号を記録しておく。
・現場付近の人の会話や動静に注意し情報提供者として協力を得られる人の存在などを記録しておく。

5,現場周辺の秩序の回復と維持
・契約先の管理責任者等と打ち合わせて路線変更、新しい通路の設定などを行う。
・群集心理による野次馬の動向に注意し、制限線を侵して現場に近づく気配を抑える。
・公道に近い現場においては、特に交通渋滞と事故の防止に努める。
・警察車両等の緊急車両の進入を確保する。

6,重傷者の措置
・被害者が重傷を受けており、救護を必要とする場合は、他のすべてに優先して救急車の手配をするとともに、負傷者の応急手当を行う。
・現場に人がいる場合は、救急車の要請を依頼して、警備員は現場に残って負傷者を救護しながら、次のことに注意を払う。
 ① 負傷者に意識がある場合は、加害者名、負傷者の氏名、その状況等を聞き出す。
 ② 負傷者の倒れている位置と方向及びその状態を記録する。
 ③ 衣類、着衣の乱れ具合を記録する。
 ④ 出血の状態、血こんの飛散状態を記録する。
 ⑤ 付近に凶器がある場合、その位置と状態を記録する。

7,死体のある現場の措置
・犯罪現場に死体のある場合、重要事件となる可能性がある。
・現場保存の原則を正確に実践し、その範囲をできる限り広く確保し警察官の臨場を待つ。

8,不自然な死体について
・犯罪死体
   死亡の原因が犯罪による死体(例、殺人による死体)
・変死体
   死亡の原因が、犯罪によるかどうか疑問のある不自然な死体
・異常死体
   死亡の原因が犯罪によらないことが明らかな死体(例、自殺による死亡、災害による死亡などの死体)

9,死体発見時の報告事項
① 死亡の原因 − 判明している場合
② 死体発見の場所、時間、発見したときの状況
③ 死体の推定年齢、性別、着衣
④ 死体の状況
⑤ 現場保存の措置
⑥ 第三者の連絡により知った場合は、発見者の氏名、住所、電話番号等及び死体との関係

10,犯罪現場における言動の慎み
・警備員は、自分が最初の発見者であっても、第一発見者が誰であるかを知っていても、捜査機関以外の第三者に具体的な状況は話すべきではない。
・沈着冷静な対応が望まれる。

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