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雑踏警備業務10「群集圧力」(指教責実務)

警備員指導教育責任者2号業務

◎ 群集圧力の予想
・多くの人が特定の場所に集中すると、個々人の意思に関係なく全体として巨大な圧力が生じる。
① 群集が対象に対してある方向から集中した場合には、対象の正面に対する圧力以外に、斜め前方の左右方向にも大きな圧力が発生する。
② 群集が狭い通路に殺到した場合は、対象の方向と直角の左右に、大きな圧力が発生する。
③ 群集の動線が曲がっている場合、元の方向から見て正面の方向に圧力が発生することは予想できるが、反対の方向にもかなりの圧力が発生する。
④ 群集の動線が突当りとなり、左右に分岐しているような場合には、その突当りの部分以外曲がり角の手前の左右にも大きな圧力が発生する。

◎ 群集圧力の回避
・群集が持つ圧力は、動線上に障害物がある場合に必ず発生する。
① 移動できない障害があるとき
・その障害物の十分手前で動線を分岐させるような誘導帯を設ける。
② 動線の一部が広がっているとき
・広がっている部分に誘導帯と同様に制限を加え、動線の幅を一定にする。

◎ 群集の分断
・群衆が過密状態になり強力な圧力が生じるような場合、群集を分断し過密場所へ侵入させない、過密場所から迂回させるなど、圧力を分散させる。
・負傷者を救助する場合などにも実施。
・分断誘導=いかだ流しとも言われる。
 
◎ 将棋倒しと群集雪崩
① 将棋倒し
・直線形状に一方向に後ろの人が前の人を突き倒す形で群集が次々と転倒する現象。
・群集の密度が3 ~ 5人/㎡程度でも発生する。
③ 群集雪崩
・群集の密度が10人/㎡程度以上になると発生するといわれている。
・自分で自分を支えきれないほどの過密状態。
・人と人が押し合ったり引き合ったりする力、ショックウェープといわれる人津波現象が発生。
・塊状にあらゆる方向から多数の群集が一気に折り重なるように転倒、将棋倒しよりも重大事故。

◎群集密度(雑踏密度)
・5人/㎡—-隣同士の衣服が触れ合う状態
・6人/㎡—-足元のものを拾えて、身体の回転は自由
・7人/㎡—-肩や肘に圧力を感じる
・8人/㎡—-人と人の間にかろうじて割り込みが可能
・9人/㎡—-人と人の間に割り込みは困難
・10人/㎡—周囲からの圧力により手の上げ下げ困難
・11人/㎡—周囲からの圧力が激しく体の自由が効かず苦痛を感じる(悲鳴があがる)
*密度の限界は、1㎡当たり13人とされている。
*冬期の場合同じ状態でもその服装により1人当たりの占有面積は増加する。
*参考文献
・兵庫県警察 雑踏警備の手引き
・伊吹山太郎, 伊吹山四郎 道路の人間工学 (1965年)
・警備員指導教育責任者講習教本Ⅱ実務編(2号業務)一社 全国警備業協会

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