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雑踏警備業務の業務管理3、警備計画(指教責実務)

警備員指導教育責任者2号業務

◎警備計画

・雑踏警備を成功させるためには、適正な警備計画を策定することが必要である。 

・警備対象が多数でそれに対応する警備員の数も多くなるので、各警備員すべてに警備計画書の内容を周知徹底する。 

・雑踏警備現場における誘導や規制は、各警備員がその警備計画に従って誘導や規制を行うことを原則とし、 突発的な事案に対してのみ、警備責任者の判断を求めるというシステムをとる。 

・現場の警備員に現場の動き等の変化について、その都度、警備責任者に報告させる。

・警備責任者は常に全体として警備計画どおりに推移していることを確認しながら、些細な変化が異常事態につながらないよう適切な判断で指揮をとる。
 
・異常事態につながるような兆候が現れた場合、警備責任者の指揮の下、定められた手順で警備員が協力し統一された手段によって誘導や規制の変更を行い異常事態を回避する。
 
・雑踏警備は適正な警備計画が策定された時点で8割、計画がすべての警備員や関係者に周知徹底された時点で9割が完了したといわれ残りの1割が、警備計画に基づいた全警備員の適正な警備の実施に委ねられる。

・雑踏警備業務に従事する警備員は、直接警備計画を策定する場に参加しないことが多いが、どのような調査が行われ、どのような考え方で警備計画が策定され、個々の警備員はその役割分担において、全体の警備計画とどのようにかかわっているのかを知ることによって、より適正な警備業務を実施することができる。
 
・雑踏警備業務に従事する警備員は、直接警備計画を策定する場に参加しないことが多いため、各警備員に警備計画書又は警備指令書による各自の業務、その場所や地域における警備業務全体も把握させておく必要がある。

○策定の基本

・主催者側と十分に協議して、実態に即した合理的で弾力性のある計画を立てる。

・必要かつ十分な計画の策定に努める。

・一定の段階まで策定された時点で、警察署に提示し指導を受ける、その際は主催者側の者と同行することが望ましい。

○作成上の留意事項

・従来の計画をそのまま利用することなく、現場の状況や情勢それぞれの変化に合わせて検討、従来の計画に欠点があれば補正する。

・遊撃隊を計画し、状況に応じて出動できるようにする。遊撃隊とは一時的に過密となった場所等への応援やVIPの身辺警備の先導等、通常体制以外に必要とされる場合の警備部隊。

・警備員の配置は、危険又は混雑が予想される場所を重点に配置し限られた時間に一時的な混雑が予想される場所には遊撃隊の配置も考慮する。

・事故発生時の応急措置要領及び迷子・遺失物の取扱い、負傷者の救護要領についても具体的に策定する。

・予想される人出に応じた群集規制要領等の計画。

・群集の誘導要領は、広報と組み合わせて秩序ある行動に導くよう計画。

・予想される状況を想定して事前に適切な広報文案を作成。

・公道を通行する一般車両に対して、警備員による無理な通行規制が実施されないよう警察と協議し警察による交通規制計画(迂回路を含む) に従って実施。

・必要な装備品や資機材は詳細な検討を行い確保する。

・必要な通信機器を確保、現場における報告要領を明らかにする。

・参集者の安全保護を目的とし、人身事故の未然防止を最重点とする。

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