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建築・土木工事の交通誘導警備(職務遂行のための基準)

建築・土木工事の交通誘導警備(厚生労働省の能力評価ユニットより)

職務遂行のための基準

 建築・土木工事現場において、工事車両や一般車両、歩行者の通行の安全を図り、事故の発生を未然に防止する能力。

◎ レベル1

① 業務の準備・段取り

  • 道路交通法や道路標識・表示の種類・意味等について正しく理解している。
  • 工事内容や現場に出入りする車両の種類、周辺の交通状況等を理解し、不明点があれば必ず事前に上司に確認している。
  • 警察機関等への連絡要領や、負傷者の救護方法など事故発生時の応急措置を理解し、事前訓練等に真摯な態度で参加している。
  • 警察機関等への連絡要領や、負傷者の救護方法など事故発生時の応急措置を理解し、事前訓練等に真摯な態度で参加している。
  • 警備に必要な旗、無線機、ヘルメット、反射ベスト、誘導灯等について、定期点検や使用前点検を行うとともに、誘導用の資機材の設置要領を理解している。

② 業務の実施

  • 特殊車両の操舵特性等を熟知して適正な位置選定を行い、受傷事故の防止に細心の注意を払って交通誘導警備を行っている。
  • 運転者や歩行者の自発的協力が得られるよう、常時、感謝の気持ちと態度で接し、決して事故を起さないという信念をもって適正に誘導を行っている。
  • 誘導の際の合図は、大きい動作で、かつ、分かりやすい早さで行い、相手側に確実に伝えている。
  • 2名以上で警備を行う場合には、お互いの役割分担を理解し、無線機等を使用して十分な意思疎通を図りながら誘導警備を行っている。
  • 工事関係者のほか付近の住民感情等にも配慮し、挨拶や声掛け等を行っている。
  • 事故発生時には、警察機関、消防機関等に速やかに連絡するとともに、救急蘇生法や止血、傷の手当などの応急措置を適切に行っている。

③ 業務の報告・評価

  • 警備中に確認した事項、措置事項、その他特異事項などを上司に報告し、引き継ぎ者に確実に申し送りしている。
  • 問題が起きたときや改善点などの気付いたことを報告し、上司の判断を仰いでいる。
  • 問題が起きたときや改善点の指摘を受けたときは、上司の指示に従い改善に取り組んでいる。

◎ レベル2

① 業務の準備・段取り

  • 道路交通法や道路標識・表示の種類・意味、誘導用の資機材の種類・用途、合図の方法等について正しく理解し、部下に対して指導・助言を行っている。
  • 建築・土木警備に関する警備計画書及び警備指令書を確認し、欠落している内容や補足すべき事項があれば、積極的に上司に意見具申を行っている。
  • 緊急時の処理要領について、実効性が担保されているか確認を行っている。
  • 警察機関等への連絡要領や事故発生時の応急措置について、部下に対して指導・助言を行っている。
  • 駐車場誘導に使用する旗、無線機、ヘルメット、反射ベスト、誘導灯等について、点検・管理を行うとともに、誘導用の資機材の設置要領について部下に指導を行っている。

② 業務の実施

  • 工事責任者等と十分な打ち合わせを行って、誘導位置、監視位置の選定を行っている。
  • 部下の配置位置を適時把握して、危険防止に努めながら建築・土木警備を行っている。
  • 天候の変化や交通渋滞の発生など現場情勢の変化に応じて、資機材の配置転換等の判断を適切に行っている。
  • 合図の応用動作を熟知し、状況に即して最適な誘導警備を行うとともに、工事関係者や付近の住民等に対し、率先して挨拶や声掛け等を行っている。
  • 現場の警備員間の連携に配慮し、必要な指導・助言を行っている。
  • 事故発生時には、警察機関、消防機関等への連絡や、救急措置、二次災害の防止等に向けて、スピーディに行動している。

③ 業務の報告・評価

  • 業務終了後の報告を確実に行っている。
  • 問題が起きたときや改善点などの気付いたことを報告し、上司に意見具申している。
  • 問題が起きたときや改善点の指摘を受けたときは、上司の助言を得ながら主体的に改善に取り組んでいる。
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● 必要な知識

1.警備員としてのマナー、基本動作

  • 警備員礼式、各個の基本動作及び部隊の基本動作
  • 挨拶、応対の心構え、言葉遣い など

2.工事現場及び工事車両に関する知識

  • 工事内容及び現場周辺の状況(周辺地図、交通量等)
  • 工事現場で使用する特殊車両等(操舵特性等)
  • 工事車両等の遵守義務
  • 施設利用または関係者の識別

3.事件、事故、火災、傷病者発生等への対応方法

  • 警察機関、消防機関への連絡
  • 現場保存、警察官への引き継ぎ方法
  • 救急蘇生法、応急手当、負傷者の搬送方法
  • 二次災害防止措置  など

4.護身術

  • 警戒棒を使用しない場合
  • 警戒棒、警戒じょう、刺股、非金属性の盾の操作要領

5.交通誘導警備業務用資機材の種類・用途及び設置・点検方法

  • 保安用資機材
  • その他資機材

6.無線機の使用方法、通話要領

7.車両等の誘導方法

  • 基本的心構え
  • 合図の種類と基本動作(素手、手旗、大旗、誘導灯、警笛等)
  • 交通標識・表示の種類と意味

8.警備指令書の指示内容、申し送り事項の内容

9.主要法令の基本的事項

  • 警備業法、憲法(基本的人権)、刑法、刑事訴訟法、遺失物法 など
  • 主に2号業務に関連する法令
      道路交通法、自動車の保管場所確保等に関する法律など

出典

厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/index.html)
職業能力評価基準について(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/ability_skill/syokunou/index.html)
56_警備業、(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10323.html)選択能力ユニット(警備業務職種)交通誘導警備を加工して作成

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