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良好な自転車交通秩序を実現させるための方策に関する中間報告書1

  • 警察庁から良好な自転車交通秩序を実現させるための方策に関する中間報告書(令和5年12月良好な自転車交通秩序を実現させるための方策に関する有識者検討会)が発表されています。
  • 今後、交通誘導警備業務、雑踏警備業務の実施現場にて、自転車に対する誘導方法に注意しなければならない事項が出るかもしれませんので注視して行きたいと思います。

◎ 出典

  • 警察庁ウェブサイト(https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/council/index.html)
  • 「良好な自転車交通秩序を実現させるための方策に関する中間報告書」(警察庁)(https://www.npa.go.jp/koutsuu/kikaku/bicycle/kentokai/04/chuukanhoukokusyo-honbun.pdf)を加工して作成。
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【はじめに】

 自転車は、幼児から高齢者まで幅広い層が多様な用途で利用する国民の身近な交通 手段であり、環境負荷の軽減や災害時における交通の機能の維持、国民の健康の増進 等、我が国の重要な課題に対する活用が期待されることから、政府としても、自転車 活用推進法(平成 28 年法律第 113 号)や、同法に基づく「第2次自転車活用推進計 画」(令和3年5月 28 日閣議決定)を踏まえて、民間事業者と連携しつつ、自転車の 活用を推進しているところである。近年においても、新型コロナウイルス感染症の影 響による国民のライフスタイルや交通活動の変化に伴い、通勤・通学や配達を目的と する自転車の利用ニーズが高まっている。

 他方で、近年、交通事故件数が減少傾向にある中、長年減少傾向にあった自転車関 連事故件数は令和3年に増加に転じたほか、自転車対歩行者事故の発生件数は近年一 貫して増加傾向にあり、加えて、自転車が当事者となった死亡・重傷事故件数の約4 分の3には自転車側に何らかの法令違反が認められる。さらに、第2次自転車活用推 進計画において、「自転車事故のない安全で安心な社会の実現」が目標の一つとして 掲げられていることや、「第 11 次交通安全基本計画」(令和3年3月 29 日中央交通 安全対策会議決定)において、「世界一安全な道路交通の実現を目指し、令和7年ま でに 24 時間死者数を 2,000 人以下とする」ことを掲げている一方で、令和4年中の 交通事故による 24 時間死者数が 2,610 人に上っている状況を踏まえると、政府の目 標を達成し、世界一安全な道路交通を実現するためには、自転車の交通ルールの遵守 の徹底を図るための対策を講ずる必要がある。

 本有識者検討会は、良好な自転車交通秩序の実現を図るため、主として、「自転車 に関する効果的な交通安全教育の在り方」、「自転車の交通違反に対する効果的な違 反処理の在り方」及び「自転車が通行しやすい交通規制の在り方」について、幅広い 観点から検討することを目的として、令和5年8月以降に計4回開催され、関係者に 対するヒアリング等を通じて様々な意見を聴取するとともに、委員間で意見交換を行 いながら議論を重ねてきた。

 その検討課題は、自転車の交通違反に対する違反処理の方法、自転車を交通反則通 告制度の対象とする際の反則行為の対象及び反則者の年齢、交通反則通告制度の対象 とならない年齢層への交通安全教育の在り方、自転車の車道通行を徹底させるための 方策等、多岐にわたった。

 本報告書は、自転車利用者のルールを遵守する意識を高めるとともに、自転車事故 のない安全で安心な社会の実現に資するよう、これらの検討課題について議論を重ね てきた結果について取りまとめたものである。

 

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