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未熟練労働者に対する安全衛生教育マニュアル「警備業編」15、「はさまれ」災害防止

警備員指導教育責任者2号業務

「未熟練労働者の安全衛生教育マニュアル、警備業編」より

第1章 未熟練労働者に対する安全衛生教育
(安全衛生担当者用)令和2年3月

第Ⅱ 未熟練労働者に対する安全衛生教育の流れ

4. 災害防止の基本を教える(その2)【災害の種類別】

(6)「はさまれ」災害防止のポイント

◎車両の運転手からよく見える場所に立ちましょう!
*運転手の死角になる場所に立つと、運転手が警備員に気付かず運転を開始することがあります。
・死角に入らないようにする。
・運転手が警備員に気付いていない場合、急発進することがあるため適切な安全距離を保ち、必要以上に慌てずに対処する。
・バックしてくる車両の場合、壁と車両に挟まれるおそれがあるため、不必要に車両の後ろに回ることは避ける。

◎昇降機や特殊車両の作範囲を確認しよう!
*昇降機やドラグ・ショベルなど特殊車両の動作(上下の動きやショベルの旋回範囲など)を確認し、安全距離を保つ。
・リフトなどの昇降機がある場合、下降してくる昇降機にはさまれるおそれがあるため動作を十分に確認し、下に入らないなど安全範囲を確認する。
・ドラグ・ショベルやクレーン車など特殊車両などのショベル旋回範囲や吊り荷の下などは立ち入らず安全距離を保つ。

◎ドアの構造を把握して手指がはさまれないようにしよう!
*ドアの開閉の方向や、自動ドアなどの構造を把握しておく。
・巡回中にドアが急に開いて体がはさまれる(ぶつかる)、強風など外環境の影響でドアが急に閉まって手指がはさまれるおそれがある。
・ドアの前を通過する際にはドアから離れて歩くなどドアの開閉方向や構造を把握して安全距離を保つ。

災害事例
▶ 状況
*災害の種類:はさまれ・転倒
*被害者数 1 名(全治 1 か月)
・交通誘導警備中の警備員 A は交通規制解除作業として、トラックに交通誘導業務用資機材(バルーンライト)の積込み作業を行っていた。
・テールゲートリフターを上昇させ積込みを行うため路上より停止ロックの解除を行ったところ、バルーンライトが警備員 A の方へ向かって動き出した。
・交通誘導員 A はバルーンライトを止めようと手を出したが、止められずに交通誘導員 A の上へ落下した。

▶ 主な原因
1 重量のある荷物であったにもかかわらず、一人で作業を行ったこと。
2 積込み時にバルーンライトが自由に動ける状態であったこと。
▶ 主な対策
1 重量のある荷物の積込み、荷卸しは複数人(2,3 人)で行う。
2 車輪等がついた資器材は、車止めをしてから作業を行う。
3 テールゲートリフター作動時は資機材にベルトスリングを装着し、落下防止対策を行う。

出典
厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/index.html)
未熟練労働者に対する安全衛生教育マニュアル(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000118557.html)
警備業向け_安全衛生教育マニュアル(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/content/000611912.pdf)を加工して作成
令和3年1月現在

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未熟練労働者の安全衛生教育マニュアル

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