警備員指導教育責任者2号業務
「未熟練労働者の安全衛生教育マニュアル、警備業編」より
第1章 未熟練労働者に対する安全衛生教育
(安全衛生担当者用)令和2年3月
第Ⅱ 未熟練労働者に対する安全衛生教育の流れ
3. 災害防止の基本を教える(その1)【安全衛生のルールや活動の意義を理解させる】
(2) 警備指令書の確認と順守
ア. 警備計画書の基本
警備計画書は、警備業務の具体的な内容を定めたものです。
警備業務の実施に際しては、この警備計画書に基づいて各警備員への警備指令書が作成されています。
警備指令書には、警備員に警備の内容や手順、巡回ルート、緊急時の対応方法などが明記されているため、警備の実施にあたり、十分に解説するとともに注意事項などを理解させ、警備指示書の順守を徹底させましょう。
なお、ホウ・レン・ソウを徹底することで警備指令書の不備などが明確になることもあるため、その場合はより安全かつ円滑な警備となるよう適宜警備指令書を見直すことも大切です。
イ. 警備指令書順守の励行
警備指令書順守の励行【交通誘導警備】
* 警備指令書にそって作業しましょう
① 警備計画書や警備指令書の内容や作業工程などをしっかり把握しましょう。
② 定められた装備品(手旗・誘導灯、警笛、トランシーバーなど)は正しく身につけるとともに、特に電池で作動する装備品はきちんと動作することや電池の残量を確認しましょう。
③ 特に夜間は、夜行性・反射性のあるベスト(反射ベスト)は必ず装着し、車両の運転手などから見やすいようにしましょう。
④ 交通誘導警備業務用資材(セフティコーンなど)を設置する際だけではなく撤去時も、警備指令書に順守するとともに車両にも注意しましょう。
⑤ 安全上やるべきこと、やってはいけないことを関係法令や規定・ルールを確認のうえ順守しましょう。
⑥ 分からないことがあれば、そのままにせず必ず責任者や前任者に確認しましょう。
⑦ 慣れによる怪我には注意し、軽はずみな行動や無理な動作は避けましょう。
⑧ 警備実施要領の急な変更の打診があった場合は、警備員指導教育責任者に必ず相談し、助言をもらいましょう。
ウ. 【参考】警備計画作成時及び工事開始前の注意事項(交通誘導警備)
① 適正人員の確保
・交通誘導業務(警備)実施日の工事現場の作業延⻑及び工事の特性等を考慮し、適正な人数の警備員を確保しましょう。
② 車両系建設機械、荷役運搬機械等を用いる場合の作業計画の周知
・建設工事現場において、交通誘導業務を行わせる場合は、あらかじめ元請事業場に対し、車両系建設機械、荷役運搬機械等での作業に関する作業計画の提供を求め、警備計画書、警備指令書等において、交通誘導業務(警備)実施者に業務内容を周知しましょう。
③ 交通誘導業務(警備)を行う場合の誘導位置(立ち位置)の確認
・元請事業場及び関係事業場との間で、誘導位置(立ち位置)について、事前に打合せを実施すること。
・現場の状況の変化に応じて、必要に応じて柔軟に調整しましょう。
④ 合図を行う際の留意事項
・元請事業場及び関係事業場との間で、合図の方法・作等について、事前に打合せを実施しましょう。
*なお、建設工事現場において、工事関係車両等を移動させる場合、工事開始前に必ず誘導合図を必要とする場合と誘導合図を必要としない場合について打合せを行い、双方がこれを遵守しましょう。
*詳細は、愛媛労働局松山労働基準監督署「警備業(建設現場等の交通誘導業務)における安全対策」などを参照してください。
エ. 【参考】夜勤勤務を含む警備計画書・警備指令書作成時の注意事項(1号業務など)
① 適正人員の確保
・集中力の低下により、予期せぬ事故が発生するおそれがあるどころか業務自体に支障をきたすおそれがあるため、十分な休憩時間(睡眠時間)を確保することを前提に、適正な人数の警備員を確保のうえ警備計画書を作成しましょう。
② 集中力の低下を考慮
・特に機械警備業務などでは夜勤を伴うが、夜勤の場合は集中力の低下が避けられないことを前提に、業務上の留意事項や休憩時間(睡眠時間)について記載された警備指令書を作成しましょう。
③ 対策を講じても集中力は低下する
・夜勤を伴う業務では、対策を講じても集中力を維持することは難しいが、警備員自身が「集中力が低下する」ことを自覚することでも、事故の防止につながります。
*なお、夜勤明けは脳への負担により反応が遅くなることが知られています。対策と共に警備員の夜勤前後の生活習慣の改善も重要です。
現実は、私の場合ですが、
(交通誘導警備員です)
残念ながら現場に配置される一般警備員には「交通誘導警備指令書」なるものを渡されたことはありません。
所属する警備会社からは、警備発注業者との待ち合わせ場所はここですので時間までに待ち合わせ場所に集合してください。と伝えられ、
作業内容の個々の警備員に対しての詳細な説明はあまりありません。
警備発注業者からも現場にて口頭での説明がほとんどです。
警備会社と発注業者との契約書の中に「警備計画書」(看板や警備員の配置図)のようなものがあるかも知れませんが、
現場の警備員がそれをみることは稀にある程度。
交通誘導警備業務の場合、
警備業者が警備計画書に基づいて各警備員への警備指令書を作成することはまずないのでは?
適正な人員についても、発注業者の予算的な都合、
警備業者の受注状況や能力により余裕のある満足な人員が必ずしも確保されるとは限りません。
必要人員が足りないことの方が多いです。
なかなかマニュアル通りに行かないのが現実ではないかと。。。
出典
厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/index.html)
未熟練労働者に対する安全衛生教育マニュアル(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000118557.html)
警備業向け_安全衛生教育マニュアル(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/content/000611912.pdf)を加工して作成
令和3年1月10日現在
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